オンラインクリニック開業からはや2ヶ月が経過しました。
今回は今までのオンラインクリニックでの診療について少し振り返りをしてみたいと思います。
遠隔で患者さんの主体性を引き出すというアプローチで医療を行っておりますが、
これはなかなか骨のある仕事だというのがざっくりとした印象です。
今はまだ決して多いとは言えない患者数ではありますが、
一人ひとりの患者さんと真剣に向き合って行っているので、数名診察しただけでも結構疲れます。私がまだ慣れていないというのもあるかもしれません。
勿論、それほど濃厚な関わりを期待していない患者さんにはライトに接するようにしています。
患者さんの主体性に委ね、その希望に沿うために私ができることをなるべく柔軟に行うというのが今の私の診療スタイルです。
例えば私自身は糖質制限実践者でありながら、糖質制限を希望しない患者さんへは糖質制限の選択肢を提示するにとどめ決して押し付けません。
そのような診療を実践するためには、まず相手の希望がどこにあるのかということを探る必要があります。もっと言えば、なぜ相手がそう思うに至ったかという価値観ごと知る必要があるのです。
そうすると自分にはない価値観を知ろうとする努力が必要となります。家族構成や性格傾向、何をどのように感じているのかなど、いろいろと聞かなければならないことがあるのでどうしても時間がかかります。
逆に言えば、今までの医者としての働き方では、そうしたことを全く考慮せずに自分の価値観(主として西洋医学の価値観)を押し付けていたということになります。
価値観の押し付けをしなくて済むという点で私にとっては理想に一歩近づいた医療であることには違いないのですが、
このままのやり方では多くの患者さんを診ていくことは不可能です。
その限界を超えるために考えたもよの一つが先日記事にした「主体的医療を学ぶ学校」構想ですが、残念ながら即座に実現するような話ではありません。
地に足をつけてその目標に向けて進んでいくためには、もっと手前の一歩を踏み出していく必要があります。
そこで現実的な選択となってくるのが、セミナーベースの働き方を行うというものです。
一方で時間をかけた密度の濃いオンライン診療を行いながら、セミナーを定期的に行っていくのです。
それも今までのようにオンライン診療につながるためのセミナーではなく、主体的医療の実践者を増やしていくためのセミナーです。
そもそも主体的医療というのは本人が気づきさえすれば、今この瞬間から実践することのできる医療です。
私が一挙手一投足を伝えずとも、ある程度のコツがわかれば私がついていなくても自分で実践できる人もいるはずです。
主体的医療を実践するためのコツを伝えるセミナーを中心的に行っていけば、私一人でもより多くの人を主体的医療へつなげることができるかもしれませんし、
その経験の蓄積は将来の学校の設立への道にも役立ってくれるのではないかと思います。
ここから先の医師人生は夢に向かって着実に進んでいく人生にしていきたいと思います。
たがしゅう