ストレスマネジメント講座⑦ コーピング

ストレスマネジメント講座に戻ります。今回のテーマは「コーピング」です。

「コーピング」とは「ストレスに対する意図的な対処」です。

まさにストレスマネジメントにおける具体策といった所ですが、ストレス対処と言えば単に「趣味に打ち込む」「パーっと飲みに行く」などの気分転換がイメージされがちですが、

コーピングというのはもう少し積極的なストレス対処行動です。問題解決型と情動中心型の対処とがあります。

問題中心型コーピングとは、苦痛を引き起こした問題や状況に立ち向かい、解決しようとする直接的な対処をいいます。

問題を変化させることができる余地がある場合に有効な手段です。

具体的には、以下のような内容が挙げられます。
・段階ごとに問題を考えてみる
・一歩引いて出来事を冷静に見直す
・問題の解決方法をいくつも考えてみる
・解決の可能性について考え努力する
・出来事の状況をもっと詳しく調べる
・問題解決のために行動する
・友人・知人・専門家などに相談する
・家族とその問題について話し合う、など

一方で情報中心型コーピングとは物事の良い面を考えようとしたり、たいした問題ではないと自分に言い聞かせたり、問題を避けたりなど、問題そのものの解決ではなく、自分の気持ち(情動)を調節することでストレスを和らげようとする間接的な対処をいいます。

主として問題が如何とも動かしがたい時に役に立つ手段です。

具体的には以下のような内容が挙げられます。
・その出来事のプラスの面を見つける
・誰かが助けてくれることを願う
・状況が変わって良い方向に転換することを願う
・スポーツで気分転換をする、楽しいことをする
・最悪の事態に備えて心の準備をする
・自分自身を責める、人のせいにする
・過去の行動を悔いる、あきらめる
・食べること(飲酒・タバコ)で気を紛らわせる
・すべて自分の胸のうちにしまっておく
・忙しくすることで忘れてしまおうとする
・どうにかなると考え、心配しないようにする
・じっと耐える、がまんをする、休養をとる、など

中には個人的にあまりイケてないと思えるような対処方法もありますが、コーピングには人によって合うものと合わないものがあります。

また2種類のコーピングは互いに深く関わっています。

例えば試験に取り組む際に過去の資料を検討することは問題中心型、試験に不合格となっても挑戦することに意義があると前向きにとらえることは情動中心型のコーピングです。

とにかく色々なコーピングを知り、気に入れば実践してみて、自分にとって合うコーピングを探すことが大事であるわけです。

他人にとってイケてないと思われるコーピングであっても、自分のストレスがうまく処理されるのであれば、それは立派な自分のコーピングになっています。

この事からストレスマネジメント指導は、多様性を極め、西洋医学的な画一的な治療法に落とし込むことは不可能であるということが理解できます。

正しいコーピングに導くためには試行錯誤のプロセスが必要不可欠だと私は思います。

たがしゅう

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