私のオンラインクリニックを
通常のクリニックのオンライン版だと思っている患者さんが利用したとしたら、
きっと期待はずれだと感じることになると思います。
例えば血圧の薬を継続して出してもらいたい、という人。
病院に行く時間がないからオンライン診療で診察を終えて薬は郵送で送ってほしいという人。
そういう人を私は拒みませんが、私のクリニックは自由診療なので薬の費用は10割負担となります。
それでも良いという人には薬を送りますが、多くの人にとっては薬剤費の高さから、
便利さより経済的負担の方が重くのしかかってくるのではないかと思うのです。
この場合、私のオンラインクリニックでおすすめすることは、近くの病院・クリニックで保険診療で薬を処方してもらいつつ、
どうすれば血圧の薬を飲まなくて済むようになるかをともに考えることです。
ですからその目的のために私は患者さんに価値観から生活背景まで様々な事柄を質問していきます。
従来型クリニックの感覚で最小限のコミュニケーションで薬を出してもらいたい患者さんにとっては、
病院に行かなくてもいい点は便利でも、医者から時間をかけて根掘り葉掘り聞かれる点は面倒くさいのではないかと思います。
だから正直言って私は、薬だけ便利に出してほしいと期待している患者さんには私のオンラインクリニックに来て欲しくありません。
それだったらよっぽど他の病院・クリニックに行って頂いた方がそのニーズに応えてもらえるでしょうし、
私は不本意な医療行為に時間を費やすことになり、他の主体的に考え病気を克服しようと私との対話を望む患者さんとの時間が失われてしまうからです。
だから私はなるべく自分のクリニックの理念を理解した患者さんに来院してもらえるようにするために、
私が主催するオンライン診療実践セミナーを事前に受講されてから受診されることを強く推奨したいと思います。
そうすれば私が提供するオンライン診療において「こんなはずじゃなかった」を最小限にすることができます。
その方がお互いにとってよい時間になるのではないかと思うのです。
たがしゅう