患者は医師を選べているのか

テレビや雑誌、インターネットなど様々な情報メディアによって、

評判の良い病院ランキングだとか、手術件数の多い病院ランキングなど病院を選択するための情報は様々な所で見受けられます。

こうした情報を頼りに自分がどんな病院のどんな医師にかかるかというように考えている人もいると思いますが、

多くの患者さんはそうした情報さえ見ることなく、

自分の家の近くにあるクリニックだからとか、心臓と言えば〇〇病院という評判を友達から聞いたからだとか、

職場で健康診断をその病院で受けるように指示されたからだとか、

とてもではありませんが、情報を参考に選んだとは言い難い受身的な病院選択となっている人がほとんどではないでしょうか。

そうなる背景として、保険診療制度があって、どこの病院に行ったとしても基本的には同一でかつ良質の医療が受けられるはず、という考えが、

患者の頭のどこかにあるが故に、患者は医師選びにそれほど真剣にならないのだと思います。

ただ以前も情報収集努力不足者が不利になるという見解を述べましたように、

これから先は自分が受ける医療を真剣に考える主体性がなければ、

医療によって苦しめられると言っても過言ではない時代へとすでに突入していると思われます。

一つは西洋医学ベースの保険医療の問題点がいろいろな所で指摘されるようになってきたということがありますし、

もう一つは、インターネットを通じて主体的に情報を獲得しようとする努力を行えば、

実際に自分の治療の運命が大きく好転するという事態が起こっているということがあります。

だから患者さんは本当に自分が望む医療が受けられるようにするために、

「何となく病院を選ぶ」という感覚から、「明確な理由を持って病院を選ぶ」という感覚へと変化させていく必要があります。

もっと言えば、「病院」を選ぶのではなく、「医師」を選ぶ努力が必要です。

「医師」を選ぶためには、その医師がどのような性質の医師なのかについての情報が公開されている必要があります。

これからの時代は「本当の意味で」、患者が医師を選ぶ時代です。

それを可能にするのがオンライン診療の枠組みだと思いますし、

選んでもらう医師になるためには、自らの医師としてのスタンスをオンライン上に明確に情報公開しておく必要があると私は考えています。

たがしゅう