オンライン診療クリニックという働き方改革

私が救急指定病院でバリバリ働いていた頃は、

遠くから救急車のサイレンが鳴っているのが聞こえると、それだけで嫌なイメージが頭をよぎったものです。

救急当直の仕事をしていて救急要請を受けて救急車がやって来たら、しばらく救急対応に追われて眠れなかったり、

想定外の病態に遭遇して頭をフル回転させなければならなかったりして非常に疲れます。

今の私はそうした仕事の仕方からは離れる身となりましたが、

きっと今でも日本全国の救急病院での当直業務に携わる医療従事者が同様のストレスを受け続けているのだろうと推察されます。

「オンライン診療クリニック」という働き方はそうしたいつ呼び出されて緊急の対応を迫られるかわからないという働き方とはある意味で真逆のものとなるでしょう。

完全予約制ですから時間外の想定外の呼び出しという事態は基本的にはありません(※患者の万一の急変時の問い合わせを除く)。

忙しくしている医療者の方々からは生温い働き方だと批判的に思われるかもしれませんが、

私のやろうとしている事は、言ってみれば精度の高い予防医療を個別で提供するという医療活動でもありますので、

私の活動がうまくいけば、急変する患者を減らすことが出来て、間接的に救急医療の負担軽減に寄与することができるのではないかと考えています。

ひいては当直業務でストレスを感じ続ける医療者の健康を守ることにもつながりうるのではないでしょうか。

もっと言えば、私の働き方がうまくいくことで、他の医師が私の働き方を真似てくれたら、予防医療の効果はさらに高まり、

さらに救急医療の負担が軽減し、救急医療は本来のどうしても救急医療でしか救えない患者の救命に専念することができるという流れができればいいと本気で思っています。

夢のような話ですが、実現できればとても大きな社会貢献となり、必然的に私の貢献感も大きくなるでしょう。

そんな未来が来ることを願って、やりがいのあるこの働き方へと改革していきたいと思います。

たがしゅう