オンライン診療医に課せられた試練

私が1人ひとりの患者さんと向き合えるのは、もしかしたら今のうちにだけなのかもしれない、と思う瞬間があります。

というのも今でこそ開業したてで患者数が少ないので個々の患者さんと向き合う時間は十分にありますが、

これが忙しくなってきたらそうもいかなくなる未来は容易に想像がつきます。

診られる患者の数と診療の質の高さはトレードオフの関係にあるような気がします。

つまりたくさんの患者を診ようと思えば思うほど診療の質が低下する可能性が高まるということです。

それを両立させようと思えば短時間で質の高い診療を展開するしかないということになってしまいますが、

そのような回転率を上げるという発想自体が医師主導の受動的医療なので、たとえそれができたとしても私にはしっくり来ないのです。

ということは今のやり方にこだわっていては遅かれ早かれ壁にぶつかるということになってしまいます。

はたして私の理念を守りながら、より多くの患者さんを救うためにはどうすればよいのか。

私は今試されているのかもしれません。

たがしゅう