私の仕事は病名をつけることではなく

先日オンライン診療実践セミナーを行った際のアンケートに次のような御意見がありました。

「ストレスが重要だということはよくわかりましたが、何でもかんでもストレスのせいだと言われるとまるで自分が悪いみたいで安心できない」

このご意見はある意味で正しいのですが、決して患者さんを責めているわけではないということは勘違いしてもらいたくない所です。

多くの患者さんには無自覚のストレスが存在し、それに気付かないことはごく自然に起こり得ることなので、決してその患者さんが悪いわけではありません。

自分の解釈に伴ってストレスが生み出されているという点では自分のせいなのですが、「そんな事に気付かなくて自分はなんてダメな人間なんだ」などという風には決して思ってもらいたくないのです。

なぜならばそのストレスを生みだす解釈は、自分を取り巻く家庭、地域、国など社会の価値観や環境によって誘導され生み出されている側面が強いからです。

言うなればストレスを抱えるようになるレールの上を歩くよう知らず知らずのうちに促されていたようなものです。

その構造には気付かなくて当然、わからないのも無理もありません。だから当然自分を責める必要はないのです。

しかしながら気付いた以上はその解釈の仕方を変えていく必要があります。ただそこでまた大きな問題が立ちはだかります。

何十年も一緒に付き合ってきた自分の価値観を変えるというのは誰にとっても難しいことなのではないかと思います。

ですが不可能なことではありません。ただしストレートに受け止めてしまうと自分が崩壊してしまう恐れもありますので、受け止め方には注意を要します。

少しずつできる所から受け止め方を変えていくようにすれば、今よりも前に勧めます。ストレスをうまくマネジメントすることができるようになります。

私のオンライン診療では多くの慢性疾患や難病に苦しむ患者さん達へそういったことを教えていく事が使命だと考えています。

従来のように「あなたは〇〇病です」などと病名をつけることが私の仕事ではないのです。

私の仕事は病気のもととなる考え方のクセを見直すきっかけを与える所に大きな意義があると考えています。

たがしゅう

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