私の開業予定のオンライン診療クリニックは完全予約制で行うので、
私がリストに登録させて頂いている「なつい式湿潤療法®︎」の治療を、
患者さんにリアルタイムで施さないというのが一つ私が残念に感じているところです。
ただ逆に言えば、オンライン診療クリニックならではの湿潤療法の取り扱い方を模索するチャンスと見ることもできます。
例えば、事例ごとの湿潤療法の具体的な方法について動画をYouTubeに公開して啓発活動に努めるとか、
あるいはリアルタイムでなくとも、自分で初期対応した後のフォローアップについては、
ビデオ通話で実際の創部映像を見せてもらい、自宅にある物品での対応の仕方、
ネット販売で治療に必要な器具を購入することができることなどを紹介するなど、
オンラインでもやり方によっては創傷治療に貢献できる部分があると思います。
はたまた近くに湿潤療法医がいない地域の患者さんが、
とりあえずのアドバイスをもらうべく遠隔医療相談の枠組みでオンラインクリニックを利用するというケースも考えられます。
そのように活用すれば対面に比べて診療の質は落ちるとしても、
今までには満たすことのできなかった治療ニーズを埋めるという補完的な役割を担うことができるかもしれません。
いずれにしても、実際にやってみないと分からない部分も多々あると思います。
常識にとらわれずにあらゆる視点からオンライン診療の可能性を模索していきたいと思います。
たがしゅう