保険診療が標準ではない世界へ

オンライン診療を実臨床に取り入れているクリニックが、現時点でどれほどあるのかと「オンライン診療 クリニック」などのキーワードで検索してみると、

実にたくさんのクリニックがオンライン診療に参入しているということが一見して見受けられます。

ただそのほとんどが保険診療可能の枠組みを利用しているところで、自由診療については「自由診療もできます」というところはあれど、私のように完全自由診療で行っているところはまず見受けられません。

それだけ医療の中で保険診療が標準的だと捉えられている側面が強いということの表れではないかと思います。

そのような状況の中で、ライバルが多いと思われるかもしれませんが、私はこうした保険診療をベースでオンライン診療を行っている人達のことは似て非なる人達だと思っています。

同じことをやっているようで、中身や目指すべき方向性がまるで違うからです。

多くのオンライン診療参入医は保険診療へつながらない患者を保険診療へとつなぐ橋渡しとしてオンライン診療を利用しますが、

私は保険診療を極小化し、医療に依存する患者を一人でも減らせるように自由診療の世界でオンライン診療を軸にして主体的に利用できる医療の選択肢を増やそうとしています。

まるで反対と言ってもいい方針であることがわかって頂けるのではないでしょうか。

もっと言えば、保険診療が標準的という価値観を崩していくことができればとも思っています。

保険診療とは西洋医学中心型医療であり、西洋医学中心型医療とは自己治癒力無視型の医療です。身体を機械のように捉え、部品や配線の工夫でメンテナンスしようとする発想です。

その結果、自己治癒力はどんどん阻害されていく流れを踏んでいくので、ますます保険医療から抜けられなくなるという悪循環の構造があるので、私に言わせれば非常に適応が絞られるべき医療です。

本来は医療や健康のことをおのおのが学び、自分にとって最適の医療が何かということを常識にとらわれることなく選択し、自分自身で健康を守っていくことが標準的であるべきだと私は考える次第です。

このようなことを考えて進むべき方向が定まった一年でした。

あとはどうやってこの道を進んでいくべきか、じっくりと考えて来年につなげたいと思います。

たがしゅう