主体的医療と受動的医療の共存

オンライン診療を通じた主体的医療の普及は、私の中で医療改革の一環だと思っているのですが、

一方で私は従来医療を完全否定しようとしているわけではありません。

従来型医療を必要としている人達は依然として多いでしょう。むしろその方が多数派だと言ってよいと思います。

ただ従来型医療は使われ方を間違えたと思っています。端的に言えば慢性疾患を治療する方法論として欠陥があったということです。

しかしその欠陥をよそに多くの患者さん達は従来型医療に依存します。依存するしかないと思い込んでいます。その合理性の低いアンバランスを私は是正したいのです。

従来型医療に任せるしかないという患者達は言わば受動性の高い人達です。いくら従来型医療に欠陥があろうとも、だからと言ってそれが崩壊すれば受け皿がなくなり、その人達はたちまち行き場を失ってしまいます。

主体的医療難民とでも申しましょうか。だからそうした人達の受け皿を失くさないためにも従来型医療との共存は必要です。

少なくとも救急医療の分野では従来型医療は確固たる価値を提供できているわけですから。

ただ慢性疾患の治療には向いていない。慢性疾患を治療するためには主体的医療が不可欠です。主体性を失い続けたことが慢性疾患をこじらせ難治化していると言っても過言ではないように私には思えます。

患者さんが主体的医療に舵を切りたいと思った時にいつでも受け入れることが出来る受け皿であり続けたいと私は望んでいます。

たがしゅう