オンライン診療においては、悪い評判が立たないようにするためにも、
安全面には最大限の注意を払って行いたいと考えています。
そのために私は西洋薬を極力使用しないスタンスを貫きたいと思いますが、
代わりに用いる漢方薬やサプリメント、あるいはホメオパシーの薬(レメディ)に関しても慎重に慎重を期す必要があります。
基本的には薬を使わずに糖質制限を基本におく食事指導とメンタルのストレスマネジメントを日本柱として診療を行うわけですが、
それではどうしても解決できない問題がある時に初めて上述の薬の使用を考慮する流れです。
ですがどの薬であったとしても、全患者さんに「もしも私が出した薬を飲んでから少しでも調子が悪くなった場合は直ちに飲むのを止めて下さい」ということを強調して伝えていきたいと思います。
そうすることがDo No Harm(害をなすことなかれ)、薬物療法の有害事象を最小限に食い止めるために必要な指導だと考える次第です。
ホメオパシーを学んでいると、特にそのスタンスが大事であることを知ることができます。
それで薬を止めてしまうと結局何も治療できないではないかと思われるかもしれませんが、
その考え方こそが受動的医療の虜となってしまっている証拠です。
薬を使わずとも二大療法である食事療法とストレスマネジメントの治療手段は残っているわけですから、
主体的に治療に取り組んでさえいれば、薬を飲まずとも治療ができていないことにはならないのです。
薬を飲んで悪くなったらすぐに止めるという原則を守ってもらえれば、
漢方薬でよく知られている偽性アルドステロン症や間質性肺炎などの副作用が出たとしても重症化せずに済みます。薬を止めれば副作用はよくなるからです。
そうやって患者さんにこちらが与えうる害を最小化する診療スタンスこそが、
オンライン診療における基本姿勢であり、
それは本来であれば普通の診療の基本姿勢ともなるべきことだと私は思います。
たがしゅう