病院中心型文化で病気からの卒業は困難

「病気からの卒業」を目指す私のオンライン診療の流れについて前回記事で述べましたが、

これは何もオンライン診療に限らなくてもよい理念ではないかという考えが頭に浮かびます。

ところが同じことを病院医療の中で実践しようと思うとうまくいかないであろうことが想像されます。

なぜならば病院医療は目の前に医者がいることで頼りきりになってしまうから、もっと言えばそういう医療に頼る文化が無意識・慣習レベルで根付いてしまっているからです。

私もこれまで糖質制限+ストレスマネジメントの理論を話して患者さんの病気からの卒業を促すよう何度も試みました。

ところが病院の中でそう試みていても、常識の壁を中心とした様々な複合的要因のために、まず糖質制限の実践にさえ至らないし、至ったとしても自分で問題意識を持つに までには至っていないことがほとんどなので、実践は一時的となりすぐまた元の状態に戻ってしまいます。

またストレスマネジメントを勧めしようにも、診察時間は限られており適切な助言を行うにも、そのための情報を収集する十分な時間はとれません。

さらにそういう時間がもしとれた場合であっても、そもそも患者さんの方から「そんなことより早く薬を出してくれ」と言わんばかりの表情で見つめてこられたらストレスマネジメントの助言を完遂するのは至難の業です。

以上のことより、いかに「病気からの卒業」が理想であっても、病院中心型文化の中でその事を成し遂げるのは構造上難しいということに気が付かされます。

その根源には医師側に医療の全権が委ねられてしまっており、患者もそれをよしとしてしまい信じて疑わない強固な慣習があるわけです。

だからこそ私には病院中心型文化とは別の、何かを変えたいと希望する患者が訪れることができ、十分に話し合うことができ、なおかつ自分の価値観を尊重してもらえる新しい医療文化が必要であったわけです。

それに気付かせられたきっかけが私にとってオンライン診療でした。

でも今はまだオンライン診療だけですが、ひいては私が行う医療はクリニックであっても、在宅であっても、離島や災害現場であっても、

常に同じ理念で行える主体的医療にしていきたいと思っています。

たがしゅう

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