①外来診療、②入院診療、③在宅診療に続いて、
④オンライン診療は第4の医療の形になると私は考えています。
それなのに①のオプションみたいにオンライン診療が受け止められるのが勿体無くて仕方がありません。
「患者が出向いて医師が出向かない医療」が、①と②になるでしょう。
対して「患者が出向かずに医師が出向く医療」が、③です。
そして「患者も医師も出向かない医療」が④となるのです。
……あれ?ならば、「患者も医師も出向く医療」は何になるのだろうと思いませんか?
実は「患者も医師も出向く医療」も④になると私は思います。
そうです。オンライン診療というのは、患者も医師も出向かない医療と見ることもできるし、
同時にネット空間へと「患者も医師も出向く医療」にもなっている従来とは全く別の医療だと理解することができるのです。
そういう意味で現在保険診療で認められている対面診療のサポートとして位置づけられているオンライン診療は、
どちらかと言えば「患者も医師も出向かない医療」という消極的なオンライン診療の使い方ということになると思います。
だからこそ本来的には一見望ましくないように思えるし、
ずっとオンライン診療をし続けるというやり方に規制が入る発想となってしまうのだと思います。
それに対して私が提唱している主体的医療の枠組みで利用するオンライン診療は、
いくつかある医療の選択肢の中からネット空間という便利さと不利な点を踏まえた上で、
価値があると思う人だけがわざわざ主体的に選択して利用する医療であり、
一方の医師側も便利さと不利な点を踏まえた上でネット空間に提供するという医療であり、
互いに手をのばした両者がネット空間でつながった時に初めて成立するという、
「患者も医師も出向く医療」だということができます。
願はくは、こうしたオンライン診療の使い方がなされていけば、
今までにはできなかった新しい医療の在り方を、
構築していくことができるのではないかと私は考える次第です。
たがしゅう