実は数年前にも開業を検討していた時期がありました。
けれど開業というのは行う者にとって大きなリスクを抱える行為です。
土地を買い、建物を建て、そうでなくテナントを借りるにしても基本的に多額のお金が必要です。
多くの場合、一個人の貯金で賄えるような額ではなく、銀行などから当座の資金を借り入れするというのが一般的です。
しかも私の場合は、普通の開業というよりは、糖質制限をベースに現代医療の中の閉塞感に風穴を開けるようなことをしたいと思っていますので、
一般的な開業コンサルタントからすれば問題児とも言える存在です。なにせ普通の薬は使いたくない、食事療法を中心に治すんだと言っているわけですから。
けれどそんなやり方では医院経営が成立するはずもなく、多くの場合、基本的に一般的な保険診療のやり方で経営上の通常の稼ぎを得ながら、
オプション的に糖質制限指導も行っている、というのが糖質制限を取り入れているクリニックの現状だと思います。
それも仕方のないことです。そうしなければ食べていけないわけですから。
そういう状況がわかるにつれて、私の開業意欲は抑えられ、やりたい医療が展開できずに悶々とする日々でしたが、
そんな時に出会ったのがオンライン診療のシステムでした。
最初は抵抗感がありましたが、実例を経験するにつれて、
なるほどオンライン診療は遠隔であっても誰かのためになることが十分にできる、ということを確信するようになっていきました。
しかもオンライン診療であれば、開業するのにもまず多額の借金をする必要がないということです。
最低限の診療所としての用件を満たす物件とパソコンが一台あれば開業できてしまうわけですから。
なおかつ自由診療にすることによって、保険診療で定められているガチガチのルールに縛られることも少なく、
本来オンライン診療でしか与えることができない恩恵を届けることができるかもしれないということ、
そこには糖質制限はもちろんのこと、従来の保険診療方式に縛られない多様な治療法を持ち込むこともアイデア次第で可能になるということ、
これは開業するのは今しかないという確信に至った次第です。
考えることをあきらめずに続けていれば、
行き詰ったと思える場面でも、突然打開策が現れるものだと感じた次第です。
たがしゅう