慢性疾患向きのオンライン診療

オンライン診療を従来型の病院医療と同じように利用すると非常に不利です。

どういうことかと言いますと、例えば発熱、鼻水、咽頭痛、咳の症状を診てもらうためにオンライン診療受診をしたとします。

通常の対面診療であれば、ここで問診、診察、検査といったプロセスを経て、

何らかの診断を下し、診断名に応じた治療を行うという流れになるわけですが、

診断のためのプロセスで診察、検査が基本的にオンライン診療ではできません。

即ち、3つの診断プロセスのうち、2つがない条件で正しい診断名を下さないといけないというハードルがあるというのがまず1点。

さらにもし問診だけで正しい診断を下すことができたとしても、

例えば、私の場合はきっと漢方薬を処方することになると思うのですが、

それを郵送して自宅に届くまでには数日間かかるということになりますので、

その数日間を患者さんは我慢して過ごさないといけないということになってしまいます。

従って、普通の病院受診がいい、ということになりオンライン診療ではこうした急性疾患の患者ニーズを従来医療に比べて満たすことができません。

逆にオンライン診療向きなのが慢性疾患です。

高血圧や糖尿病、あるいはアレルギー疾患やがんなどといった病気は、

通常の病院診療では一定の薬が処方され続けるだけで、その治療が終わる日はまずやって来ないでしょう。

こうした慢性疾患の原因のほとんどは食事とストレスにある、というのが私の基本的な考え方ですので、

これはその食事とストレスについての情報を事細かに聞いていく必要が出てきます。

そうすると問診、診察、検査のプロセスの中で問診のウェイトが非常に重くなってくるわけです。

なおかつ病院医療の場合は忙しくてろくに問診で話を聞いてもらえることはないですし、食事やストレスに関してはノータッチで同じ薬だけ出されることはザラにあります。

こうなるとオンライン診療が病院診療に勝る状況というのも十分考えられるわけです。

逆に言うと、病院診療の補助的な役割としてオンライン診療を位置付けている分には、オンライン診療のそうした良さは全く発揮されないことになります。

これはオンライン診療を利用する患者さんへの意識改革も必要なところではないかと私は思います。

たがしゅう

コメントする