オンライン診療とパーソナルスペース

対面診療では患者さんと対面する時に、

ちょっとしたテクニックというか、相手を不快にさせないように心がけることがあります。

例えば真正面で患者さんと向き合うと圧迫感を与える可能性があることから、

斜め45度の角度をつけて向き合うようにするというのもそのテクニックの一つです。

他にも胸部や腹部の診察の際に誰かに見られないようにカーテンを閉めたり、

看護師を同席させて医師と患者だけの密室空間にならないようにするとか、

直接相手に触れることが必要とされる仕事の性質上、いわゆるパーソナルスペースのことを意識して診療が行われています。

それがオンライン診療ではそれらの工夫が全く通用しなくなります。

これはパーソナルスペースを侵害されたくないタイプの患者さんにとってはメリットと感じられる可能性がありますが、

逆に触れられることで安心感と感じるタイプの患者さんにはデメリットと感じられるかもしれません。

要するに対面診療とオンライン診療は似て非なるものという風に理解する必要があるということです。

オンライン診療は対面診療のサポート、対面診療の特徴が幾分失われたオプション的な位置づけだと捉えてしまっていると、

決して気付くことができないオンライン診療ならではのメリットがあるのではないかと私は思います。

たがしゅう

「オンライン診療とパーソナルスペース」への2件のフィードバック

  1. 私はどちらかと言うと触って診察して欲しい派ですが、画面を通してお話する方が「心の中に抱えてる問題」を、話しやすい気はします^ ^
    デリケートな問題は、他の人に聞かれたくないものですし(^-^;
    先生の記事を読んで、病院が苦手だけどお医者さんに診察して欲しい方には、オンライン診療は向いてるように思いました^ ^

    • きよみ さん

      コメント頂き有難うございます。

      なるほど。周りの人に話を聞かれないし、自分のホームスペースで話を聞いてもらえるという点で患者さんがメリットを感じられることもあるのですね。参考になります。

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