オンライン診療では患者からのフィードバックが得られやすい

私は風邪の診療には漢方薬に圧倒的に利があると考える立場の医者です。

なぜならば風邪に対する西洋薬治療は、消炎性の総合感冒薬、去痰薬、鎮咳剤などがワンパターンで処方され、そこに抗生物質が加わるかどうか、というのに対して、

漢方薬治療は相手の体質、発症からの時期、症状の種類、悪寒の有無、発汗の有無など詳細に問診することによって、

その患者に合った漢方薬をオーダーメイドで選び、より効果的に治すことが可能となるからです。

ただ正直なことを言ってしまえば、風邪というのは基本的によくも悪くも1~2週間くらいすれば自然に治まってしまうので、

自分が出した漢方薬が本当に効いたのか、それとも効かなかったけど時期が来たから自然に治ったのか、

患者さんに再来院して報告してもらわなければわからないという難点があります。

だから定期的に通院している患者さんが風邪を引き、それに対する治療として漢方薬を処方した場合は、

次回の通院時に漢方がどうだったかと確認することができますが、

多くの患者さんに対しては私はその結末を確認することができていないという事になります。

臨床に生きる医師にとって、その治療がうまくいったのか否かをフィードバックしてもらえることは、

その後の成長に際して非常に重要な要素となります。

効けば自信がつきますし、そこで効かなかったとしてもその経験を元に次はどのようにすれば効くようになるかという事ができるようになるので、どちらにしてもステップアップです。

そんな状況でもしオンライン診療で漢方薬を処方することができたら、

漢方薬の結果がどうだったかということを、患者さん自身が報告のために受診してくれなくとも、

こちらからビデオ通話やメッセージツールを利用することで、比較的患者さんの負担すくなく経過を確認することができるようになります。

勿論、現在の対面診療でも、やろうと思えば電話して確認することは物理的に可能ですが、

割と心理的なプレッシャーを強く与えがちな行為となり、全然効かなかった場合はまだしも、少し効きが悪かったくらいの感想の人は、

本当はいまいちだったとしても「効きました」と答えたりするようなことも起こりかねません。

けれどオンライン診療における、特にLINEのようなメッセージくらいで「先日の漢方薬はどうでしたか?向学のために率直な感想を聞かせてもらえると喜びます」などとやりとりすれば、

比較的正直な感想が得られやすくなるのではないでしょうか。

このようにオンライン診療は一見不便になるように見えて、

オンライン診療ならではのメリットというものも存在することがわかります。

たがしゅう

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