インフルエンザが例年以上に猛威を振るったように思える今日この頃です。
かかったなと思ったら病院へ受診し、インフルエンザと診断されたらお薬をもらう、
というのが多くの人がとる行動パターンではないかと思うのですが、
その薬の効果というのが、インフルエンザの症状で苦しむ時間がせいぜい1日程度短くなる程度だというのは意外に知られていないように思います。
免疫力が極端に低下していない患者でない限りは、インフルエンザの薬を使おうが使うまいが自宅で休んでいれば1週間程度で治まるというのが通常の経過です。
病院を受診する意義としては症状の緩和というよりも、診断書をもらって仕事を休む正当な理由を手に入れるという側面が強いように私は感じています。
ところが、病院を受診すれば流行期にはおそらく待合室はインフルエンザだらけでしょうから、
よりインフルエンザに罹患するリスクが高まり、家にいればインフルエンザでなかったかもしれない状態でもインフルエンザになってしまいそうですし、
他のインフルエンザでない人もインフルエンザをうつしてしまう恐れもあり、
無意識のなすり付け合いが繰り広げられている非常に非合理なシステムであるように思えます。
だからインフルエンザかと思ったら自宅でしんどさが取れるまで横になって休むのが、
結果的には一番早く治って、他人にかける迷惑も最小限で済むように思います。
でもそうは言っても何か薬を出してほしいという時にオンライン診療は一つのツールとして使えるのかもしれません。
ただしインフルエンザの検査が自宅でできないとインフルエンザの薬は出せません。
そんな時にインフルエンザでなくともインフルエンザ様の症状を和らげることができる漢方薬はオンラインで使いうる一つの治療オプションとなるでしょう。
でもオンラインで漢方を郵送するとして、早くとも到着までに1〜2日はかかるかもしれないので、
3日以上症状に苦しむ時間を減らすほどの漢方の腕がなければオンライン診療でのせっかくのメリットも乏しくなるかもしれません。
やはりインフルエンザと思ったら、おとなしく家で寝ているのが一番なのでしょうが、
それを許容できる社会に変わらない限り、今後も同じことは繰り返されてしまうのだろうと思います。
たがしゅう